読む西利
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インタビュー西利のひと
漬物屋が西京漬!?京都で醗酵食文化を味わうなら“酵房西利”へ
2018年10月、JR京都駅2階の西口改札前「京名菓・名菜処 亰(みやこ)」内にリニューアルオープンした新ブランド“酵房西利”。
京都の風土が育んだ食文化を守り伝えていくために、 昔ながらの醗酵技術を活かすことを大切にしています。
「美味しい」はもちろんのこと、化学調味料無添加で発酵の力による「豊かさ」をお届けします。店舗では、西京焼弁当をはじめ、西京漬や体に優しいお惣菜、乳酸発酵甘麹など多種多様な商品を取り揃えています。
今回、商品開発を担った弊社の杉山課長と酵房西利の間野店長に“酵房西利”の魅力について語っていただきました。
杉山 栄一
1994年「京つけもの西利」入社。百貨店、直営店の販売、営業を経て、現在は営業販売促進部の企画開発グループにてマーケティングやブランディングに携わる。好きな漬物は「ラブレ糠漬白菜」。
間野 裕香里
2012年「京つけもの西利」入社。祇園店、キューブ店での販売を経て、現在は酵房西利の店長として奮闘中。好きな漬物は「山里の香り」。
食卓に健康と笑顔をお届けする“酵房西利”
ー今日は、酵房西利の魅力について語っていただきます!
お任せください!
よろしくお願いします!
ー早速ですが、なぜ漬物屋が西京漬をはじめたのですか?
「なんで西利さんが西京漬?」とよく聞かれますが、我々、漬物屋ですから、漬けることが得意なんですよ(笑)漬物だけに留まらず、発酵食の魅力をもっと多くの方に知ってほしい、そんな想いが以前からあり、あれこれと手探りで進めていたのです。
ーその想いが酵房西利で実現したわけですね。
私どもは発酵食のプロとはいえ、動物性のものを扱うことは初めてであり、時間をかけて挑みました。酵房西利は、長らく発酵を追求し続けてきた「京つけもの西利」の新たな挑戦なんです!
私は、オープン前に店長へのお話をもらったときは、正直、不安でした……。でも新しいことに挑戦する杉山さんたちの姿を見ていると、楽しそうな雰囲気にいつの間にか飲み込まれていましたね(笑)
ー西京漬のこだわりは何でしょうか。
やはり、こだわったのは、味のベースとなる味噌床の調整ですね。納得のいく味になるまで、何度も試しました。良質な甘みと香りが特徴の白味噌を使って、厳選した魚や鶏を丁寧に仕込んでいます。
ー西京漬には漬物づくりのノウハウも活かされているわけですね。
もちろん!漬物屋だからこそできる、醗酵の知恵が詰まった一品なのです!
また安心安全な食を求めるお客様の願いに応えるために、化学調味料無添加で自然な旨みを維持することにも力を注ぎましたね。
ーオープン後、お客様からはどのような反響がありますか?
お店がJR京都駅に直結していますので、京都土産や駅弁としてもご利用していただく方が多いです。夕食の一品に西京漬を買って帰られるお客様もいらっしゃいますよ。今では常連のお客様も増えてきて、嬉しいです!
京漬物と彩り豊かな西京焼弁当
ーそんなこだわりの詰まった西京焼弁当も店頭に並んでいますね。
ええ、ひとつひとつ丁寧に手焼きした西京焼が主役のお弁当は、私どもの自慢の商品です!
「酵房西利 亰店」には奥に厨房があって、お弁当の調理もそこで行っているんですよ。できたてのお味を楽しんで頂けます!
ー種類も豊富ですね。
そうなんです。社内であれこれ意見を出し合って、5種類のラインナップになんとか落ち着いたんですよ。
銀鱈(ぎんだら)
脂がのった銀鱈は、味噌の味がしみこむと、旨味がぐっと引き立ちます。芳醇な香りと、まろやかな舌触りを存分にご堪能ください。
甘鯛(あまだい)
京都では「ぐじ」と呼ばれ親しまれている甘鯛は、ふっくらとして豊潤。味噌に漬け込まれることで、上品で濃厚な味わいが柔らかな食感と共に広がります。
鰆(さわら)
あっさりとした甘味と口当たりの良さが特徴の鰆。味噌が引き出す旨味と香りの豊かな風味と、素材の繊細な味をどうぞ。
金目鯛(きんめだい)
上品な旨味や豊かな風味は、金目鯛ならでは。味噌の香ばしさと、しっとりとなめらかな口当たり、極上の味わいをお楽しみください。
鶏(とり)
柔らかでジューシーな雲仙しまばら鶏のモモ肉。味噌漬けにすることで旨みをぎゅっと閉じ込め、コクのある味わいを引き出しました。
ー店長おすすめのお弁当は何でしょうか?
どれもおすすめです…!(笑)迷ったら、お気軽にスタッフまでお声がけくださいね。
ーお弁当には、京漬物の代表格「すぐき」と「しば漬」が添えられていますね。
ええ、ほんのり甘みのある西京焼に酸味のあるお漬物は、相性抜群なんです。ぜひ西京焼とのマリアージュを楽しんでほしいです!
そこから豊富なお漬物のラインナップにも興味を持ってもらえたら嬉しいですね。
もちろんお漬物のファンも増やしていきたいです!漬物屋が作った西京焼弁当、ぜひご賞味あれ!
開発担当者と店長が語る、“酵房西利”の楽しみ方
ーお店で販売されている乳酸発酵甘麹「AMACO」も初の試みですね。
「AMACO」とは、ラブレ乳酸菌で発酵させた乳酸発酵甘麹のこと。この商品も発酵の知恵が詰まっています。酵房西利のお店では、店頭で召し上がっていただける乳酸発酵甘麹ドリンクをご用意していますよ。
※ラブレ乳酸菌とは、京都の伝統漬物「すぐき」から発見された乳酸菌のこと
店内設置のAMACOスタンド
左からプレーン、いちご、ゆず、みかん、にんじん。砂糖不使用でスッキリさわやかな甘みの発酵甘麹ドリンク。
乳酸発酵甘麹ドリンクはお米から生まれる自然な甘みが特徴です。原料がお米なので、1杯でも朝食代わりになりますよ!
ーおすすめや人気の味はありますか?
最初は、プレーンを選ぶ人が多いんですが、スタッフの間では、にんじんの人気が高いんですよ!リピーターさんには「ちょっと冒険してみてください」という想いで、にんじんをおすすめしています。
ぜひ飲み比べて楽しんでほしいよね。
ご自宅での利用には、冷凍発酵甘麹がおすすめです。お好みのフルーツジュースや野菜ジュースで割ってお召し上がりいただけますし、凍ったままシャーベットとして楽しんでいただくのもよし、お味噌汁の隠し味やお肉の下拵えにも重宝しますよ!
左から3袋入り、5袋入り。そのまま食べても美味しいシャーベット状の冷凍発酵甘麹です。
ー“酵房西利”の楽しみ方を教えてください。
お店では、国産野菜を使ったお惣菜も豊富なバリエーションで取り揃えています。お惣菜にも醗酵の技と知恵がつまっており、ラブレ乳酸菌がたっぷり入っているんです。
醗酵の技を利用した惣菜がずらり。野菜の新たな食感、風味と共にラブレ乳酸菌をお楽しみいただけます。
お土産やギフトには西京漬の冷凍の個包装パックがおすすめです。解凍後、徐々に漬かり具合が深くなっていくため、お好みの食べ頃を選べます。
芳醇な味噌の甘みと香りが立つ西京漬は、これまた日本酒とよく合うんですよ!
お酒好きの方には、喜ばれますよね。
贈り物の用途に合わせて、お詰め合わせいたします。伝統の味をご自宅用にも。
さらに、お店では、京都の老舗メーカーの商品を酵房西利セレクトにてご紹介するコーナーも用意しています!
原了郭の黒七味、うね乃のおだし、山田製油のごま油、澤井醤油の醤油、村山造酢の千鳥酢、林孝太郎造酢の酢、竹中罐詰の手作りオイルサーディンなどなど……。多種多様な商品が揃っているので、お気に入りを見つけてほしいですね。
日々、口にするからこそ、身体に優しくて、心を満たしてくれるものを選びたいと考えた酵房西利のセレクトです。
ーお客様にお伝えしたいことはありますか?
お客様の健康的な食生活スタイルのお手伝いができれば嬉しいです。あ、あとこの記事読んだよ、って言ってくれると嬉しいです(笑)
味噌や醤油など日本食の基本にある調味料は発酵食品が珍しくありません。土地によって種類もさまざまな味噌をはじめ、わたしたちの食卓に上るのは風土に根付いたもの。それこそが、健康的な食生活に欠かせないものです。”酵房西利”を通じて、ぜひ「醗酵の力」を感じてください。
ーお二人とも、ありがとうございました!
店舗のご案内
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酵房西利 亰店
京都駅西口2階南北自由通路(南側)
TEL:075-344-0008
営業時間:8:30~21:00
定休日:無休
アクセスはこちら
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酵房西利 京都髙島屋店
髙島屋京都店 地下1階
TEL:075 221 8811
営業時間:10:00 – 20:00
定休日:無休
アクセスはこちら
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